南海トラフ地震の備蓄は、地域で日数が分かれます
国の基本計画は「最低3日、可能なら1週間分程度」。ただ、想定域の中でも電気や水道の復旧、地盤、半島・離島の事情で必要な日数は違います。
内閣府の南海トラフ地震防災対策推進基本計画(令和7年7月)は、被災地域では自活のために最低でも3日間、可能な限り1週間分程度の備えを進めるとしています。3日分は最低のラインで、広い範囲が同時に被災する南海トラフ地震では、それでは足りない地域があります。
出典:内閣府 南海トラフ地震防災対策推進基本計画(令和7年7月1日)
備蓄日数は、地域で7日から14日に分かれます
イエマモルは、震度6弱以上が想定される南海トラフ地震の想定域683市区町村について、大人2人の世帯の備蓄日数を算出しました。結果は7日から14日までで、343市区町村が上限の14日になります。
| 都府県 | 市区町村数 | 日数の幅 | うち最長 |
|---|---|---|---|
| 愛知県 | 69 | 14日 | 69 |
| 静岡県 | 39 | 14日 | 39 |
| 高知県 | 34 | 14日 | 34 |
| 和歌山県 | 30 | 14日 | 30 |
| 三重県 | 29 | 14日 | 29 |
| 宮崎県 | 26 | 14日 | 26 |
| 徳島県 | 24 | 14日 | 24 |
| 愛媛県 | 20 | 14日 | 20 |
| 山梨県 | 25 | 11日〜14日 | 24 |
| 大分県 | 15 | 11日〜14日 | 12 |
| 香川県 | 17 | 11日〜14日 | 9 |
| 神奈川県 | 29 | 12日〜14日 | 13 |
| 岡山県 | 17 | 11日〜14日 | 6 |
| 広島県 | 21 | 9日〜14日 | 7 |
| 滋賀県 | 19 | 11日〜14日 | 1 |
| 奈良県 | 39 | 11日〜13日 | 18 |
| 大阪府 | 71 | 11日〜13日 | 32 |
| 京都府 | 28 | 11日〜13日 | 5 |
| 山口県 | 10 | 7日〜12日 | 6 |
| 鹿児島県 | 10 | 9日〜12日 | 2 |
| 岐阜県 | 36 | 9日〜11日 | 5 |
| 熊本県 | 10 | 7日〜11日 | 1 |
| 長野県 | 34 | 7日〜10日 | 3 |
| 兵庫県 | 31 | 7日〜10日 | 2 |
住まいは未回答(住居による補正なし)の場合の値です。マンションの高層階では日数が増えます。「市区町村数」は想定域に入る数、「うち最長」は、その都府県で最も長い日数になる市区町村の数です。
日数は、こうして決めています
基礎の3日に、南海トラフ地震で震度6弱以上が想定される地域の上乗せを加え、そこへ地域ごとの事情を足します。足した合計は、現実に用意し続けられる量から外れないよう、上限の14日で止めています。
| 要因 | 日数 | 理由 |
|---|---|---|
| 全国共通の基礎 | 3日 | すべての世帯の出発点 |
| 南海トラフ地震で震度6弱以上 | +4日 | 広範囲が同時に被災し、外からの物流と支援が届かないため |
| 電気・水道の復旧が遅い地域 | +0〜+7日 | 内閣府の想定復旧が7日以内なら上乗せなし。遅いほど段階的に増える |
| 半島/離島 | +2日/+3日 | 幹線道路や海路が限られ、支援が届きにくいため |
| 液状化しやすい地盤 | +2日 | 水道管の被害が広がり、断水が長引くため |
| 富士山の降灰が想定される地域 | +3日 | 地震のあとの噴火を含め、物流が止まったまま降灰に見舞われるため |
| 高層階(回答した場合のみ) | +2日 | エレベーターが止まると物資を運び上げられないため |
電気や水道の復旧の見込みは、都府県ごとに大きく違います。断水率と停電率の表は、電気と水道の復旧日数の記事にまとめています。
よくある質問
南海トラフ地震の備蓄は、何日分ですか。
国の基本計画は、最低でも3日間、可能な限り1週間分程度としています。イエマモルの算出では、想定域で7日から14日です。地域によって差が出ます。
1週間分あれば、足りますか。
想定域の中でも、7日で足りる地域と、14日まで必要な地域があります。電気や水道の復旧が遅い地域、半島や離島、液状化しやすい地盤では、日数が増えます。
想定域に入っていない地域は、備えなくてよいですか。
南海トラフ地震の日数が加わらないだけで、備えが要らないわけではありません。3日分は全国共通の最低ラインで、火山の降灰や水害など、地域ごとの別の理由で日数が増える地域もあります。
南海トラフ地震臨時情報が出たら、何をしますか。
基本計画は、警戒や注意の期間中に、日頃の備えの再確認を呼びかけています。家具の固定、避難場所と避難経路の確認、家族との安否確認の手段の取り決め、家庭での備蓄の確認などです。
自分の市区町村の日数は、どこで分かりますか。
診断で市区町村を選ぶと、世帯の人数と住まいに合わせた日数と量が出ます。
防災士監修(2026-09-28)